バフムートの拠点をチェチェン人部隊に移譲、ワグネル創設者
(CNN) ウクライナに戦力を投入しているロシアの民間軍事企業「ワグネル」創設者のエフゲニー・プリゴジン氏は6日、ウクライナ東部の激戦地バフムート市で確保した陣地などをロシア・チェチェン共和国のカドイロフ首長率いる部隊に引き渡すとの意向を明らかにした。
SNS上で述べた。プリゴジン氏は先に、弾薬供給が不足しているとして軍指導部やロシア国防省の失態をなじり、今月10日にバフムートからワグネルの部隊を撤退させると宣言してもいた。
プリゴジン氏は6日、カドイロフ首長がバフムート内のワグネルの拠点の引き継ぎに同意したことへの謝意を表明し、必要な資源の全てを提供するともしていた。陣地引き渡しを迅速に進めるため同首長の代理人と既に接触しているともした。
カドイロフ氏はロシアのプーチン大統領の盟友ともされ、ロシアの治安機関網の中で正式な一員としての資格を得ている大規模な民兵組織も抱えている。ただ、この民兵たちはカドイロフ氏に忠誠を誓っているともされる。
同首長はチェチェン内などでの深刻な人権侵害行為で国際社会で非難の対象にもなっている。
カドイロフ氏は6日、プリゴジン氏の今回の発言を受け、「戦闘員たちは警戒態勢にあり、命令を待っている段階にある」と主張。「ロシア国防省と協力しバフムート地区での戦略的な行動の立案を始めた」とも述べた。