西側がウクライナへ核兵器供与なら核の先制攻撃、ロシア前大統領
(CNN) ロシア国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領は27日までに、西側がウクライナへ核兵器を引き渡した場合、ロシアは先制の核攻撃に踏み切るざるを得ないと主張した。
ロシア国営のRIAノーボスチ通信が報じた。ベトナムへの訪問の途次に記者団に述べたとした。
「キエフへ提供される兵器がより破壊的であればあるほど、核の大災害が起きるシナリオの可能性もそれだけ強まる」とも話した。
ロシア国営のタス通信も、メドベージェフ氏がロシアによる核先制攻撃について「アングロサクソン人はこのことに十分に気がつかず、そういうことはないと信じている」と指摘したと報道。その上で、「一定の条件の下ではある」とつけ加えたとした。
タス通信によると、この発言は北大西洋条約機構(NATO)加盟国がウクライナへ差し向ける兵器の射程が長くなっていることに注意を向けた際に示された。「多分、彼らは核兵器も与えるだろう」とし、「そうなれば、核を積んだミサイルが彼らに届くことになる」と続けたという。
ウクライナ侵略に伴いロシアのプーチン大統領はこれまで、核兵器利用も示唆するなどして欧米諸国を牽制(けんせい)している。これに反発するNATOは核兵器が使われた場合、「ロシアは深刻な結果に直面することになる」と警告している。