独極右政党AfDの候補者、地方自治体の首長に初当選
(CNN) ドイツの極右政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が立てた候補がこのほど行われた選挙で、地方の首長職に初めて当選した。同党が掲げる反移民、欧州連合(EU)懐疑論、反イスラム教徒といった政策は、ドイツ当局による監視の対象となっている。
25日に行われた中部テューリンゲン州ゾンネベルク郡の首長選挙はAfDのロベルト・ゼッセルマン氏が保守系のキリスト教民主同盟(CDU)に属する現職、ユルゲン・ケッペル氏を破って当選を果たした。
テューリンゲン州統計局によると得票率はゼッセルマン氏が52.8%、ケッペル氏が47.2%だった。
野党の国会議員らはゼッセルマン氏の勝利に警鐘を鳴らし、政治の中心にとって脅威になると指摘。有権者の間でポピュリズム(大衆迎合主義)が台頭している兆候だとの認識を示した。
ケッペル氏は25日、記者団に対し「国民を苦しめるドイツ政府の複数の政策」がAfDの成功につながったと主張した。
ショルツ首相が率いる社会民主党(SDP)のサスキア・エスケン共同党首は26日、ゾンネベルク郡でのAfDの勝利を「政治的なダムの決壊」と呼んだ。