侵攻でウクライナの子ども20万人行方不明 ゼレンスキー氏
(CNN) ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、ロシアの侵攻でウクライナの子ども約20万人が行方不明になっていると訪問先のブルガリアで明らかにした。
同国の首都ソフィアでの記者会見で、ゼレンスキー氏は「想像してほしい。20万人の子どもが現在どこにいるのかわからない」と述べ、「強制的に国外に連れ去られた子どももいれば、占領地にいる子どももいる。生死もわからない」と説明した。
ロシアは、ウクライナの子どもを占領地からロシアに強制的かつ違法に移送したと非難されてきた。国際刑事裁判所(ICC)は3月に、ウクライナの子どもをロシアに強制移送する計画に関与した疑いでロシアのプーチン大統領と、同国で子どもの人権に関わる役職に就くマリヤ・リボワベロワ氏に逮捕状を出した。
ロシア政府はウクライナの子どもの連れ去りを否定しておらず、ロシア人の家庭による養子縁組をプロパガンダ(宣伝)の目玉にしている。
ウクライナから遠く離れた場所に連れて行かれた子どももいる。リボワベロワ氏の事務所によると、子どもたちはシベリアのノボシビルスク州、オムスク州、チュメニ州や北極海に臨むムルマンスク州など、ロシア国内19州の施設や里親のもとで暮らしているという。
ロシア国営タス通信によると、リボワベロワ氏は国際社会が子どものための自身の取り組みを評価したことは「素晴らしい」と述べ、国際刑事裁判所の逮捕状を一蹴した。