エクアドル大統領候補、射殺される 容疑者死亡
エクアドル・キト(CNN) 近く大統領選が予定されている南米エクアドルで9日、フェルナンド・ビジャビセンシオ候補が選挙集会中に暗殺された。ラソ大統領はSNSで殺害について確認し、処罰を誓った。
選挙陣営のメンバー2人はCNNに対し、ビジャビセンシオ氏は首都キト北郊の学校で開催されていた政治集会で射殺されたと明らかにした。
エクアドルでは20日に大統領選の第1回投票が予定されており、ビジャビセンシオ氏は投票日の10日前に命を落とす結果となった。
エクアドルの司法長官室は、容疑者は治安部隊との銃撃戦後、警察の拘束下で死亡したと説明。X(旧ツイッター)に投稿した声明で「(容疑者は)逮捕され、キトの司法施設に移送された。消防の救急車が彼の死を確認した」としている。
議会候補1人と警官2人を含む9人が負傷したとも述べ、事件に関する捜査を開始したことを明らかにした。
ラソ大統領はXで事件に触れ、ビジャビセンシオ氏の殺害に「憤りと衝撃」を覚えていると言及。「彼の妻と娘に連帯と哀悼の意をささげる」「この犯罪が処罰されずに終わることはないと保証する」と書き込んだ。
今回の暗殺について話し合うため、治安当局幹部の緊急会合を招集したとも述べ、「組織犯罪がのさばっているが、彼らには法の全ての裁きが下るだろう」と表明した。
CNNは当局にさらなる詳細の提供を求めている。
地元メディアの8日の報道によれば、エクアドルの内相は今週、8人の大統領候補のうちビジャビセンシオ氏を含む7人が警察の保護下に入っていることを明らかにしていた。
エクアドルは数年前まで比較的治安の良い国だったが、現在は犯罪組織間の縄張り争いが横行している。