欧州のガス貯蔵、冬を控え「ほぼ100%」

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スペイン・バルセロナにあるガス貯蔵施設/Josep Lago/AFP/Getty Images

スペイン・バルセロナにあるガス貯蔵施設/Josep Lago/AFP/Getty Images

(CNN) 欧州のガス貯蔵施設は、冬の暖房シーズンを前に、ほぼ満杯になっていることがわかった。ガスの貯蔵量などの情報を集めている「AGSI」の直近のデータで明らかになった。

欧州の大部分の国で貯蔵率はすでに90%に達している。スペインは100%、英国は98%、ドイツは92%となった。

欧州連合(EU)全体では、貯蔵率は平均で91.05%。EUはロシア産エネルギーへの依存から脱却しようとしている。

EUは、北半球の冬季にガスの供給不足を避けるため、11月1日までに貯蔵率を90%にする目標を掲げていた。

EUのフォンデアライエン欧州委員長は18日、SNSへの投稿で、供給確保の取り組みが予定よりも早く進んでいると明らかにしていた。

専門家からは、予想以上に寒い冬や世界的な供給の混乱がEUのエネルギー安全保障に影響を与える可能性があると警告する声も出ている。

コンサルティング会社ユーラシア・グループによれば、今年から来年にかけての冬季の需要のピーク時について、欧州で天然ガスが不足するリスクは小さく、ロシアからの供給がわずかだったりなかったりしても、深刻なガス不足が起こる可能性は10%にとどまるという。

ユーラシア・グループは、政府や供給業者、消費者がうまく協調したと指摘。新たな供給源へのアクセスや、消費の削減、代替手段のない地域や部門への利用可能なガスの供給などを挙げた。

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