「観測史上最も暑い夏」、EU機関が認定 記録を大幅更新
国連のグテーレス事務総長はC3Sのデータについて、「地球はたった今、観測史上最も暑い夏を経験した。気候崩壊が始まっている」と述べた。
C3Sによれば、7月と8月の気温はともに産業革命前と比べた上昇幅が1.5度のラインに到達した。気候変動問題の研究者らはこれまで、気候変動の破壊的な影響を避けるためには上昇幅を1.5度以下に抑えるよう警告してきた。
研究者らが注目しているのは長期的な気温上昇だが、こうした一時的な記録も、1.5度の上昇が何をもたらすかを予測する重要な手掛かりとなる。
世界気象機関(WMO)のターラス事務局長は声明で、今年の夏に北半球を繰り返し襲った熱波が破壊的な山火事や健康被害をもたらし、日常生活を混乱させ、環境に永続的な損害を与えたと指摘した。
南半球でもオーストラリアやアフリカ南部の国々、南極大陸などで異例の暖冬となり、平年の気温を大幅に上回った。