リビア洪水、死者6千人超え 「遺体山積み」
(CNN) リビアの当局者は13日、洪水による死者が6000人を超えたと明らかにした。1万人超が依然として行方不明で、海に流されたか、散乱しているがれきの下に埋まっているとみられている。
同国では大雨で2つのダムが決壊し、大規模な洪水が発生した。水が流れ込んだ同国東部のデルナで特に被害が大きく、一部の地区が丸ごと水に流されたとみられる。洪水前のデルナの人口は10万人超だった。
現場では緊急対応チームが生存者と遺体の捜索活動を続けている。
国連の国際移住機関(IOM)は、デルナでは3万人超が洪水で避難を余儀なくされていると明らかにした。
デルナではインフラに大きな被害が発生しており、そのため人道支援団体などの被災地入りが阻まれている。デルナに通じる7カ所のうち、利用できるのは2カ所のみという。
デルナの医療従事者によると、地域の病院の周辺には遺体が山積みになっており、救援活動の従事者らは多くの犠牲者を埋葬するのに苦慮しているという。
CNNの取材に応じた医師は、あまりにも死者が多く、対処しきれないと説明し、「悲惨な状況だ」と窮状を訴えた。遺体を冷凍するために、人道支援を求めているという。
エジプト政府は13日、リビアで死亡したエジプト人87人を埋葬したと発表した。