ウクライナ、「透明マント」開発か 熱探知カメラから兵士ら隠すと主張
(CNN) ウクライナのフェドロフ・デジタル変革相は4日、いわゆる「透明マント」を開発したと明らかにした。熱探知カメラやドローン(無人機)から兵士たちを隠すことができると主張している。
マントを着用することで熱放射が遮断され、兵士らが敵から探知できなくなるという。
製作はウクライナ政府が支援する防衛技術プロジェクト「ブレイブ1」が担当した。
マントの開発は2015年から行われており、当初の想定では狙撃兵やウクライナ保安庁で特殊作戦を行う兵士らが東部ドンバス地方で使用するとみられていた。開発者の1人、マクシム・ボリャク氏がCNNに明らかにした。
22年のロシアによる侵攻を受け、改めて本格的な開発に着手していたという。
マントは一般に消防士が使用する素材で作られており、内部の熱気が放出して熱画像カメラに捉えられるのを防ぐ。一方で組み込まれた換気装置がマント内の熱気を冷却する。
ボリャク氏が「単純なシステム」と称するマントの重さは最大2.5キロ。防水性と耐火性も備える。
既にウクライナ軍の第35海兵旅団が反転攻勢でマントを使用していると、同氏は明らかにした。
マントは4日に共有されたデモ動画で初めて一般公開された。ボリャク氏によれば、動画に映っているのは完成版のサンプルで、実地試験をパスしたものだという。
CNNはマントの有効性を確認できていない。実際にどの程度配備されているのかも把握できていない。