「遺体の下に隠れた」 ハマスの音楽祭襲撃、米国人女性が恐怖の体験を振り返る

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襲撃時の様子を語るリー・サシさん/CNN

襲撃時の様子を語るリー・サシさん/CNN

(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが7日にイスラエル国境付近の音楽祭を襲撃した際、防空壕(ごう)内で7時間にわたって遺体の下に隠れていたという女性が、CNNの番組で恐怖の体験を振り返った。

リー・サシさん(25)はカリフォルニア州在住の米国人で、DJを務めたいとこをサポートするため、家族数人と音楽祭に参加した。

襲撃が始まったのは午前6時半。「地獄が解き放たれた」(サシさん)という。

「命からがら走って逃げた。ロケット弾が飛ぶのが見えたので、車のところまで走っていき、会場前の通りの先にあった最寄りの防空壕に向かった」

防空壕には35~40人が身を寄せていた。ハマスの戦闘員は兵器を発射すると、防空壕内に手りゅう弾を投げ込んだ。

数時間後に救出された時、生きて外に出ることができたのはわずか9~10人だったという。

「心がぼろぼろになった。目にした光景に涙も凍り付いたようで、泣くことさえできない」(サシさん)

防空壕では、おじと女性1人に手投げ弾が命中する光景を目にしたという。

「説明すらできないことをたくさん目にした。自分の体の至る所が内臓や肉に覆われているのが見えた。着弾する手投げ弾やライフル、RPG(ロケット推進式擲弾<てきだん>)から身を守るため、私たちは遺体の下に潜り込まざるを得なかった」

サシさんが撮影したシェルター内の動画には、人々が身を寄せ合う様子が映っており、壁の一つには弾丸が貫通した跡も見える。壁の近くにいた人は半数が死亡したという。

生存者はいま、打ちひしがれている。

「一緒にいて生き残った人たちは、話すことさえできない状態。食べることも、寝ることもできない」(サシさん)

別の防空壕に身を隠していたサシさんのいとこは、逃げようとして死亡したという。

サシさんはCNNの取材に対し、おじのアビ・サシさんも襲撃で亡くなったと説明した。

インスタグラムへの投稿では、自分を守ってくれたおじに感謝の言葉を述べ、「生きて外に出ることができたのは、ひとえにあなたのおかげです」とつづっている。

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