イスラエル高官、停戦の可能性を否定 ガザ地区内で衝突か
(CNN) イスラエル政府の高官はCNNとのインタビューで、パレスチナ自治区ガザ地区での停戦の可能性を否定した。
ガザ地区でイスラム組織ハマスに拘束されている200人あまりの人質をめぐり、米国とカタールは解放に向けた交渉を急いでいる。
事情を知る関係者2人によると、米政府は人質解放や支援物資搬入の時間を確保するため、イスラエルが計画するガザ地区への地上侵攻を遅らせるよう働きかけている。
一方、イスラエルの同高官はCNNに、米国から働き掛けがあったとの認識はないとしたうえで、イスラエルと米国はともに、人質の早期解放を望んでいると強調。ただし「ハマスを解体する作戦に、人道努力が影響を及ぼすことは認められない」と主張した。
イスラエル軍はガザ地区への空爆を強化し、ガザ北部の住民に改めて避難を要請している。
パレスチナ保健省によると、ガザ地区内での7日以降の死者は4651人、負傷者は1万4245人に上った。
ハマスの軍事部門「カッサム旅団」は22日、ガザ側でイスラエル軍の部隊との衝突があったと述べた。7日にハマスがイスラエルへの越境攻撃をかけてから、ガザ地区内で衝突が報告されたのは初めてとみられる。
ハマス側は、イスラエル軍のブルドーザー2台と戦車1台を待ち伏せ攻撃で破壊したと主張した。イスラエル軍の部隊は車両なしでイスラエル側へ退却したという。
これに対してイスラエル軍は、ガザ地区との境界に近い南部キスフィムのフェンス沿いで活動していた兵士らが銃撃を受けたとだけ発表した。
イスラエル軍はまた、地上侵攻へ向けた準備の一環とされる急襲作戦で、兵士1人が死亡、3人が負傷したと発表した。