電気が止まればほとんどの乳児が死ぬ ガザ病院の医師が訴え
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区にある病院の医師が、人工呼吸器を装着された乳児の多くは電力が途切れれば命が助からないと訴えた。
ガザの保健省が22日に公開した動画の中で、アルシファ病院の新生児科部長を務めるフアド・アルブルブル医師は、電力の供給が止まれば「大惨事」になると指摘。「人工呼吸器に頼っている赤ちゃんはほとんどが死ぬだろう。私たちは1人か2人は救えても、赤ちゃん全員を救うことはできない」と語った。
病院の発電機を稼働させ続けるために欠かせない燃料は底を突きかけ、危機的な状況に陥っている。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は22日、あと3日で燃料が枯渇し、ガザ人道支援の取り組みが危険にさらされると危機感を示した。
アルシファ病院には保育器が45台あり、主にリスクが高い妊娠のために早産で生まれた乳児の治療を行っている。
「残念ながら、現時点で医療物資の供給は一切ない。生後2時間で乳児の命を救うためには欠かせない必須の医薬品だ」とアルブルブル医師は訴えている。
医薬品の不足が深刻化する中、医師たちは界面活性剤を使い果たし、22日にはクエン酸カフェインも最後の1瓶を使い切ったという。
新生児病棟は患者の多さに圧倒された状態で、ほとんどの乳児が深刻な病状にある中で、医療チームは18日連続で働き続けて疲れ切っているとアルブルブル医師は言い添えた。