「燃料枯渇し支援活動はまひ」 ガザの国連機関
(CNN) 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は26日、イスラエルによる封鎖が続くパレスチナ自治区ガザ地区での支援活動は、燃料が枯渇したため「まひ」していると明らかにした。イスラエル側はガザ地区内には燃料はあるが、イスラム組織ハマスが管理していると主張している。
UNRWAの広報責任者、ジュリエット・トウマ氏によると、病院などのための発電に必要な燃料が26日までに供給されなければ、UNRWAの活動は全面停止を余儀なくされるという。
トウマ氏は「燃料は非常に限られており、減少しつつある。医療施設やパン屋などへの供給は引き続き配給制となっている。ガザへの燃料供給がないため、UNRWAは機能不全状態となっている」とCNNに語った。
UNRWAは25日に、同日には燃料がなくなると警告していた。
ガザの物資については、イスラエル軍は問題は燃料不足ではなく、ハマスが燃料を管理していることだと指摘。同軍のコンリクス報道官は26日、イスラエル軍の情報機関は「さまざまな種類の燃料が80万リットル、おそらく100万リットル以上がガザ内に蓄えられ、ハマスの管理下にある」とみているとCNNに明らかにした。
コンリクス氏は「そうした燃料の一部は以前から備蓄されていたものだ。また、国連から盗まれたものや、ハマスが民間の業者から盗んだものも含まれる」と説明した。
CNNはガザに残っている燃料の量を独自に確認することはできない。
燃料が急速に尽きつつある中、UNRWAは電力をパン屋と病棟のどちらに回すか厳しい決断を迫られている。UNRWAによると、現在60万人超が家を追われ、毎日わずかなパンだけで飢えをしのいでいるという。