麻酔なしで切断手術、医療従事者も次々犠牲に WHOがガザの窮状訴え
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の情勢をめぐり、世界保健機関(WHO)の報道官は7日、ガザでは麻酔なしで切断などの手術を行っている医師もいると語った。
WHOのクリスティアン・リンドマイヤー報道官はスイスのジュネーブで行った記者会見で「ガザの民間人が耐え忍んでいる恐怖を正当化するものは何もない」と述べ、ガザ市民は「生き延びるために必死で水、燃料、食料、安全な医療を求めている」と指摘した。
その上で、1日にトラック500台分の支援物資を妨げられることなく安全にガザに届けるよう求めた国連の訴えを繰り返し、ガザの病院では麻酔なしで切断などの手術が行われていることを明らかにした。
支援物資はガザに搬入するだけでなく、そうした病院の患者に支援物資を行き渡らせる必要があるとリンドマイヤー報道官は強調し、死や苦しみは「はかり知れない」と言い添えている。
さらに、医療従事者少なくとも16人が勤務中に殺害されたと述べ、医療従事者に対する一切の攻撃は国際人道法で禁止されていると強調した。
医療支援団体の国境なき医師団は7日、同僚1人とその家族がシャティ難民キャンプの爆発で6日に死亡したと明らかにした。
赤十字国際委員会も7日、ガザ市の医療施設に医療品を届けていた車列が攻撃されてトラック2台が損傷し、ドライバー1人が軽傷を負ったと発表した。