ガザの国連スタッフ、死者が史上最悪の102人に
(CNN) イスラエル軍とイスラム組織ハマスの衝突が始まってから、パレスチナ自治区ガザ地区で死亡した国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員は102人と、国連史上最悪の人数に達した。
国連が13日に発表したところによると、ガザで負傷した職員は27人に上っている。
国連によれば、直近24時間で新たに、ガザ地区北部への攻撃に巻き込まれたUNRWAの女性職員1人とその家族が死亡した。
死者数の合計は、国連創設後の78年間にひとつの紛争で死亡した支援要員の合計人数として最多を記録している。
犠牲になった職員らを追悼するため、世界各地の国連事務所が同日、半旗を掲げて黙とうをささげた。
グテーレス事務総長は「かれらを決して忘れない」と述べ、ニューヨークの国連本部で黙とうの合図を出した。
UNRWAによると、ガザ地区で活動する職員は約1万3000人。死者の多くはイスラエルによる爆撃と封鎖措置のなか、家族とともに命を落とした。学校の教員や校長、婦人科医などの医療従事者、技術者、サポート要員や心理士らもいたという。
パレスチナ自治政府の保健省がガザ地区からの情報として発表したところによると、イスラエル軍の空爆による死者は国連職員を含めて少なくとも1万1180人に上り、このうち子どもが4609人を占めている。
UNRWAはガザ地区で活動する国連機関の中核。公共サービスが崩壊し、物資の搬送が滞るなかで、150カ所あまりの避難施設を運営している。施設には約78万人の住民が収容されている。
現地の責任者は、トラックの燃料が底をつき、14日にエジプト境界のラファ検問所経由で搬入された物資を受け取ることができないと訴えた。