イスラエル、交渉団を引き揚げ ガザの400カ所以上を攻撃
(CNN) イスラエル首相府は2日、カタールで続いていたイスラム組織ハマスとの交渉が行き詰まり、代表団を引き揚げたと発表した。
交渉の内容に詳しい関係者がCNNに語ったところによると、イスラエルがハマスに人質の女性らを全員解放するよう引き続き要求し、ハマスがこれを拒否したため、話し合いは2日に決裂した。
ハマスは決裂後、戦闘が1日に再開した責任はイスラエルと米国にあるとの声明を発表。イスラエルは「犯罪的な侵略」の再開を事前に決めていたと非難した。
これに対してイスラエル側は、ハマスが戦闘休止合意に違反したためだと主張している。イスラエルのガラント国防相は2日、ハマスが残る人質の女性15人と子ども2人を解放する約束を守らなかったと述べた。
ハマス政治部門の幹部は同日のテレビインタビューで、残った人質は兵士や元兵士たちだとコメント。イスラエルの「テロリストによる侵略」が完全に停止するまで、交渉は再開されないとの立場を示した。
イスラエル軍は同日、戦闘が再開してからの24時間に、パレスチナ自治区ガザ地区で400カ所以上を攻撃したと発表した。
ガザ北部のジャバリヤ難民キャンプではコンクリート製のビルが破壊され、数十人が死亡したとみられる。
また北部にある病院の医師は、近隣地区から負傷者150人以上と少なくとも100人の遺体が運び込まれたと述べた。
ハマスが運営するガザ保健省は、戦闘再開後の空爆による犠牲者は大半が女性や子どもだと指摘した。
ハマスの軍事部門「カッサム旅団」は2日深夜の声明で、イスラエルによる「民間人の虐殺」に対する報復として、ガザ北部からイスラエル中部テルアビブにロケット弾を撃ち込んだと発表した。