海保機に離陸許可の記録なし 羽田事故の交信記録公開

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羽田空港着陸後に海保機と衝突し、炎上した日本航空機の残骸/Kyodo News/AP

羽田空港着陸後に海保機と衝突し、炎上した日本航空機の残骸/Kyodo News/AP

東京(CNN) 東京・羽田空港の滑走路で2日に日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突して炎上し、海保機に搭乗していた5人が死亡した事故で、国土交通省が3日に公表した管制官と両機との交信から、海保機に離陸の許可が降りていなかったことが明らかになった。

この事故では、日本航空516便が滑走路に着陸した後に海保機に衝突し、機体が激しく炎上した。

国土交通省は、衝突前の4分あまりにわたる交信記録を公表。それによると、管制官は午後5時43分26秒に日航機にC滑走路への着陸を許可。だが交信記録には海保機への明確な滑走路への進入指示はなく、5時45分11秒に「滑走路停止位置まで地上走行」するよう指示している。海保機側はその数秒後に管制官からの指示を確認した。

空港の監視カメラの映像に表示された時刻によると、それから約2分後に日航機は滑走路上にいた海保機に衝突した。

日航機に搭乗していた乗客乗員379人は脱出し全員無事だったが、小型の海保機に搭乗していた6人のうち機長を除く5人が死亡した。

運輸安全委員会の関係者によると、海保機のフライトレコーダーとボイスレコーダーは回収されたが、日航機のものはまだ捜索中だという。

衝突原因の調査対象となりうる別の要因の一つに、停止線灯がある。停止線灯は操縦士が誤って滑走路に侵入するのを防ぐもので、公表されている記録によると、事故当時に運用停止中だった可能性がある。

操縦士向けの通知ではC1~C14の誘導路の停止線灯が運用停止中と記され、羽田空港の管制官が海保機に待機を指示した誘導路もこれに含まれる。「ノータム」と呼ばれるこの通知は昨年12月25日に最初に出され、その後も継続中となっている。

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