ガザ住民、「過去最悪の食料不安」に直面 国連事務次長

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ガザ南部で鍋を手に炊き出しの列に並ぶパレスチナ人の子どもたち/Saleh Salem/Reuters/File

ガザ南部で鍋を手に炊き出しの列に並ぶパレスチナ人の子どもたち/Saleh Salem/Reuters/File

(CNN) 国連のグリフィス事務次長(人道問題担当)は5日、戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区の状況について、住民は「過去最悪の食料不安」に直面しており、飢饉(ききん)が「すぐそこまで迫っている」と警鐘を鳴らした。

グリフィス氏は声明で、ガザが「死と絶望の場所」になりつつあると指摘。死者数は数万人に上り、医療施設は攻撃にさらされ、機能する病院も不足している状況だと訴えた。

「これほど希望が見えなかったことは過去にない」とも述べた。声明はイスラム組織ハマスによる昨年10月7日のイスラエル攻撃から3カ月が経過するのを前に、国連人道問題調整事務所(OCHA)が発表した。

グリフィス氏によると、ガザでは下水があふれ、過密状態の避難所に感染症がまん延するなど、公衆衛生上の大惨事が広がっている。こうした混乱の中で1日あたり約180人のパレスチナ人女性が出産している状況だという。

「端的に言って、ガザ地区は居住不可能になった。世界が傍観する中、ガザ住民は自分たちの生存に対する脅威を日々目の当たりにしている」とグリフィス氏は訴えている。

中東ではイエメンのフーシやレバノンのヒズボラのようなイランの代理勢力が絡む事案をきっかけに、戦争がより広範囲に飛び火する懸念も出ている。ブリンケン米国務長官の現在の中東歴訪ではこうした状況が焦点となる。

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