新たな人質映像、イスラム聖戦が公開 ガザで拘束のイスラエル人男性
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の武装組織「イスラム聖戦」の軍事部門「アルクッズ旅団」は8日、同地区で人質になっているイスラエル人男性(47)の新たな映像を公開した。
この男性がイスラム聖戦の映像に登場するのは、昨年12月半ばに続いて2度目。
新たな映像では同組織の旗の前に立ち、英語とヘブライ語で3分半ほど話している。発言を強要されたのかどうかは明らかでない。
同じく人質になり、すでに死亡が伝えられたもう1人の男性(38)にも言及している。この男性については、人質や行方不明者の家族でつくるイスラエルの団体が先週、死亡したと発表したが、詳細な情報は示さなかった。
2人の男性はいずれも、イスラム組織ハマスとイスラエルの軍事衝突が始まった昨年10月7日に約40人が連れ去られた同国南部のキブツ(集団農場)、ニールオズの住民だった。
映像の男性は「親愛なる友人」に哀悼の意を表し、「私がまだ生きているのは奇跡だ」「家族をとても愛している。とても会いたい」と話した。
イスラエル政府に対して、自分を含む人質全員を帰還させて戦争を終わらせてほしいと呼び掛け、「戦争が1日続くごとに、殺される兵士や人質が増えている」「ハマスとともに捕虜交換の交渉を成立させて」と訴えた。
男性の母親も人質になったが、昨年11月に成立した最初の交渉で解放されている。その数日前にイスラム聖戦はこの女性の死亡を発表していたため、解放は多くのイスラエル人を驚かせた。女性の娘はCNNに、「父は10月7日に殺害された」と話した。