ウクライナ兵を襲う大量のネズミ 感染症蔓延、まるで第1次大戦中
「私たちはブシアという猫を飼った。最初はネズミを食べてくれたけれど、そのうちネズミが多すぎて食べなくなった。猫がつかまえられるネズミは1~2匹。70匹もいるとどうにもならない」(キラさん)
ウクライナ兵とロシア兵がSNSに投稿した動画には、ベッドの下やリュックの中、発電機、コートのポケット、枕カバーなど至る所に出没する大小のネズミが映っている。ロシアの迫撃砲の砲塔から、まるで弾丸のように大量のネズミが噴き出してくる映像もあった。
別の映像では、ひじ掛け椅子の上にいた1匹のネズミに猫が飛びかかろうとしたところで、兵士が背もたれをたたくと何十匹ものネズミが滝のように流れ落ちてきた。数で圧倒された猫は引き下がるしかなかった。
ウクライナ軍の情報機関は昨年12月、ハルキウ州クピャンスク周辺で戦闘を続けるロシア軍の兵士の間で「ネズミ熱」が流行していると伝えた。ネズミ熱はネズミの糞(ふん)の粉塵(ふんじん)を吸ったり、ネズミの糞が付いた食べ物を食べたりすることでネズミから人に感染するという。
この疾患は発熱や発疹、低血圧、目からの出血、嘔吐などの症状を伴い、腎臓がやられて激しい背中の痛みや排尿障害を起こすこともあるとされる。