パレスチナ赤新月社、ガザでの活動を2日間休止 「安全を確保できず」
(CNN) パレスチナ赤新月社(PRCS)は26日、パレスチナ自治区ガザ地区でイスラエル軍と連携してきた医療活動を48時間休止すると発表した。スタッフと患者らの安全が確保できないためとしている。
PRCSは、スタッフと患者がイスラエル軍から繰り返し不当な扱いを受けていると主張し、同国軍が入っている地域での人道支援を中断すると説明した。
イスラエル軍が国連機関との間で合意した手順や連携体制を守っていないとも指摘した。
不当な扱いの例として、25日にガザ地区南部のハンユニスからラファへ急患を避難させていた車列が、7時間にわたってイスラエル軍に止められたと主張。イスラエル軍は車列のルートや同行スタッフの身元を把握していたにもかかわらず、一行を虐待したと非難した。
CNNはこの件についてイスラエル軍のコメントを求めたが、返答は得られていない。
PRCSはイスラエル軍の侵攻地域に入る際、赤十字国際委員会(ICRC)や世界保健機関(WHO)、国連人道問題調整事務所(OCHA)などの第三者機関を通して通行許可を得る必要があるという。
CNNは先週、ガザ中部で今月5日、北部に食料を運んでいた国連の車列が、イスラエル軍の攻撃で進行を阻止されたと伝えた。この攻撃を受け、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は北部への物資搬送を一時停止した。
UNRWAは先週搬送を再開したが、続いて世界食糧計画(WFP)がトラックへの略奪や銃撃を理由に食料の搬送停止を発表した。WFPは、できるだけ早く再開する道を探ると表明した。