スーダンに迫る「世界最大の飢餓」、人道支援は限界に 国連が対応呼びかけ
チャドからスーダン西部ダルフールへの支援物資の輸送は、国境を越えるトラックの入国許可が地元当局に取り消されたために中断を強いられ、以後、状況が深刻化している。このルートでは昨年8月以来、100万人以上にWFPの支援物資が届けられていたという。
スーダンと南スーダンの国境にある移動拠点では、子ども5人中1人が栄養失調状態にあるといい、「新たに南スーダンに到着した難民は、人口の3%に満たないのに、壊滅的な飢えにさらされている人の35%を占める」(WFP)
米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド国連大使は6日、最年少で14歳の少女がRSFの要員によってレイプされていることが国連の調査で裏付けられたと述べ、スーダン情勢に関する国連専門家委員会の最終報告書を読み上げた。
それによると、女性、妊婦、若者を含む民間人がRSFによって無差別に狙撃され、学校や病院、市場、政府庁舎、人道的物資などは主にRSFによって略奪されたり、対立する双方の砲撃や爆撃によって破壊されたりしている。
西ダルフールでRSFがマサリト族の住民を襲撃した「残虐な写真」もあるとトーマスグリーンフィールド大使は述べ、「この報告書がきっかけとなって、我々の目の前で起きている惨事への無関心から世界を突き動かすことを願う」として国際社会に行動を促した。