ヒズボラ指導者、イスラエルとの戦闘継続を表明 ネタニヤフ氏の「敗北」主張
(CNN) レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ナスララ師は13日夜のテレビ声明で、イスラエルに対する戦闘継続を改めて表明した。
ナスララ師は、レバノン南部のイスラエル国境で敵側に「人的、物的、軍事的、経済的」圧力をかける任務を遂行し続けていると主張した。
南部の国境では、イスラム組織ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛けた10月7日以降、ヒズボラとイスラエル軍の衝突が続いてきた。イスラエル側は国境沿いの集落に避難指示を出している。
一方、イスラエル軍は同日以降、ヒズボラの戦闘員や司令官を多数殺害したと主張している。3月11日には初めてレバノンのベッカー渓谷まで北上し、ヒズボラの施設2カ所を攻撃したと発表した。
ナスララ師は声明で、イスラエルのネタニヤフ首相が「戦争に負けた」と宣言し、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区南部ラファへの地上侵攻を実行しても、敗戦の事実は変わらないとの見方を示した。
ネタニヤフ氏が5カ月間の戦闘を経ても輝かしい勝利を挙げられなかったのに対して、ハマスは打倒されず、交渉に条件を課せる立場にあるとも語った。
さらに米国の姿勢を「偽善的」と非難し、「バイデン米大統領にガザの戦争を止めることはできないという説を信じる人は、地球上にだれもいないと思う」と言明。バイデン氏がイスラエルへの軍事支援を中止し、国連安全保障理事会の停戦要求決議を妨害しなければ、戦闘を止めることはできると強調した。