ロシア大統領選、プーチン氏の圧勝確実 30年間の支配固め
(CNN) ロシアで行われた大統領選挙で、現職のウラジーミル・プーチン大統領の圧勝が確実になった。ロシア中央選挙管理委員会の17日の発表によると、開票率約50%の時点でプーチン氏の得票率は87.3%となっている。
旧ソ連の独裁者スターリン以来、最も長く政権の座にとどまり続けているプーチン氏の支配は、これで少なくとも同氏が77歳になる2030年まで30年間にわたって続くことになる。
対立候補はほとんどが死亡、投獄、亡命、または出馬を阻まれている。22年2月にロシアがウクライナに侵攻して以来、反体制派は実質的に非合法化され、プーチン支配に対抗できる勢力は存在しない。
プーチン氏は17日遅く、陣営本部で演説を行い、選挙で国民の団結が強まったとして勝利を宣言。今後も西側に対抗し続ける姿勢を鮮明にし、「相手がどれほど我々を脅かそうとしても、我々の意思や意識を抑圧しようとしても、歴史上、それができた者は誰もいない。現在も未来も、そうしたことは決して起きない」と力説した。
勝利演説の中でプーチン氏は、これまでの前例を破り、2月に獄中死した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏に言及した。「ナワリヌイ氏は亡くなった。常に悲しい出来事だ。獄中死の事例はほかにもある。米国でも起きており、それも一度ではない」。プーチン氏はそう語り、ナワリヌイ氏が死亡する数日前、西側諸国で服役している受刑者との囚人交換を持ちかけられていたことも確認した。「相手が最後まで言わないうちに私は同意した」とプーチン氏は述べ、「だが残念ながらああなった」「そうしたことは起こるもので、自分にはどうしようもない。それが人生だ」と言い添えている。