米CIA長官、人質解放と停戦の交渉めぐり新たな提案
(CNN) イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザ地区で続けている戦闘の停止と、ハマスが拘束しているイスラエル人の人質の解放をめぐる交渉で、米中央情報局(CIA)のバーンズ長官が合意に向けた両者の溝を埋めるための新たな提案を行ったことがわかった。情報筋が明らかにした。
米国による最新の提案は週末、エジプト首都カイロで行われた。提案の中には、3段階の停戦合意の第1段階で解放されるとみられる40人のイスラエル人の人質と引き換えに、より多くのパレスチナ人受刑者を解放するようイスラエルに働きかけることも含まれている。
CNNは今回の協議に先立ち、交渉団が、約700人のパレスチナ人受刑者の釈放について話し合ったと伝えていた。この中には多くの終身刑の受刑者が含まれる。
バーンズ長官のほか、カタールとエジプト、イスラエルの当局者が交渉のため、週末、カイロに集まった。エジプト国営メディアによれば、ハマス側もエジプトの情報当局者とカイロで会談した。
情報筋によれば、米国は、南部に避難したガザ北部のパレスチナの住民が制限なく北部に戻ることが認められることも希望している。イスラエル軍はこれまでのところ、ガザ住民の北部への無制限の帰還と、イスラエル軍のガザ中部からの再配置というハマスからの要求を拒否している。協議に詳しい外交筋によれば、イスラエルはパレスチナ人が北部へ移動する際の検査を主張している。
情報筋によれば、関係者全員が米国の新たな提案を検討することで合意した。交渉の最終的な決定を下すガザにいるハマスの指導層とも連絡を取るという。ハマスの指導層はガザにある地下の広大なトンネルに隠れているため連絡を取ることが難しく、返答が得られるまでに数日かかる可能性がある。