25億円の金塊強盗事件で6人逮捕、航空会社元従業員が関与か カナダ
カナダ・オタワ(CNN) カナダと米国の警察は17日、カナダのトロント・ピアソン国際空港で昨年起きた2200万カナダドル(現在のレートで約25億円)相当の金塊強奪事件をめぐり、6人を逮捕したことを明らかにした。
警察は「内部による犯行」として他の3人の逮捕状も発行した。計9人の容疑者が19件を超える罪に問われている。
警察によれば、2023年4月17日、2200万カナダドル相当の金の延べ棒と外貨を積んだ航空貨物コンテナが、偽造書類を使って安全な保管施設から盗まれた。金塊と外貨はスイスのチューリヒからエア・カナダ便で到着したばかりだった。
警察によれば、エア・カナダの元従業員少なくとも2人がこの大胆な犯行を手伝ったとしている。一人は勾留中で、もう一人には逮捕状が出されている。
地元警察の刑事は「容疑者らはこの窃盗を容易にするためにエア・カナダ社内の人間を必要としていた」とし、個人的には「内部による犯行」だと考えていると付け加えた。
「プロジェクト24カラット」と名付けられたこの捜査には、米アルコール・たばこ・火器および爆発物取締局(ATF)のペンシルベニア支局も参加した。
ATFによると、ペンシルベニア州で23年9月に交通違反で逮捕されたカナダ人の男が貨物コンテナを盗んだトラックの運転手だったという。男は米国に不法入国しており、交通違反の取り締まり中に州警察官が男のレンタカーから銃器を発見したところ、徒歩で逃走したという。
ATFの特別捜査官は、カナダに密輸される予定だったとされるこれらの銃器は車両に対する捜索令状によって回収されたとし、65丁の銃器が多くの凶悪犯罪に使用されるのを防ぐことができたと説明した。
警察は、高度な犯罪組織が金塊と現金の大半をカナダへの銃器輸送に使うことを計画していたとみている。
カナダと米国の当局によると、捜査は継続中であり、盗まれた金の延べ棒と現金はごく一部しか回収されていないという。加オンタリオ州では捜索により約9万ドル相当の粗雑に溶かされた金の装飾品5点が発見された。
警察は「これはカナダ史上最大の金塊強奪事件であり、報道によれば、世界の犯罪史上でも6番目の規模だ」と述べた。