英イングランド地方選、野党・労働党の強さ鮮明 ロンドン市長が3選

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ロンドン市長選は現職のサディク・カーン氏が勝利した/John Phillips/Stringer

ロンドン市長選は現職のサディク・カーン氏が勝利した/John Phillips/Stringer

(CNN) 2日投票の英イングランド地方選で国政野党・労働党が与党・保守党に圧勝して強さを見せつけ、ロンドン市長選では労働党の現職、サディク・カーン氏が3選を果たした。

カーン氏は得票率43.7%と、2位の保守党候補、スーザン・ホール氏を約11ポイント差で破った。同市で2000年に市長職が設けられてから、3期目を務めるのはカーン氏が初めて。

労働党は地方議会選で8自治体の主導権を奪い、北西部ブラックプールの下院補欠選挙でも勝利を収めた。

一方、スナク首相率いる保守党は党内外で予想されていた通りの大敗で、10自治体の議会で少数派に転落し、計500議席近くを失った。

地方選は来年1月までに実施される総選挙の前哨戦と位置づけられてきたことから、総選挙で労働党が保守党から政権を奪うとの見通しが強まった。世論調査の支持率は労働党が大差でリードしている。

労働党のスターマー党首は4日の記者会見で、過去14年間にわたり政権を維持してきた保守党について、「国の状態を14年前より悪化させたなら、もはや一瞬たりとも政権にとどまる資格はない」と述べた。

ただし、労働党は期待されていた旋風を巻き起こすまでには至らなかった。イスラム教徒の多い地域では、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘をめぐる同党の親イスラエル姿勢に対し、不満が高まっているとみられる。住民の4分の1をイスラム教徒が占める北西部オールダムの議会選では、労働党が敗北した。

英野党による「影の内閣」で内相を務めるクーパー下院議員は英BBC放送とのインタビューで、不満の声が強いことは承知していると述べ、票を取り戻すために各地で努力を続けると表明した。

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