イスラエルとハマスが非難の応酬、交渉打開の兆し見えず
(CNN) イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、パレスチナ自治区ガザ地区の戦闘終結を求めるイスラム組織ハマスの要求について、「受け入れることはできない」と強調した。停戦交渉は互いに非難の応酬が続き、打開の兆しはほとんど見えていない。
エジプトが提案した新たな枠組みは、ハマスがイスラエルから拉致した人質の解放と引き換えに、ガザ地区の戦闘の一時休止を求める内容。この枠組みを中心に交渉が行われていると思われる。
ハマスの代表団はエジプトを離れ、「掘り下げた真剣な協議が行われた」とコメントしている。
エジプトのメディアはエジプト当局者の話として、交渉の「重大な進展」があったと伝えた。しかしイスラエルとハマスの発言をみる限り、双方の隔たりは依然として大きい。
ハマスのイスマイル・ハニヤ政治局長は5日に発表した声明の中で、仲介者を通じた合意を引き続き強く望むとしながらも、いかなる提案であれ、イスラエルのガザ地区からの撤退と、ガザ地区の戦闘の恒久的な終結を保証しなければならないと強調した。
その上で、イスラエル政府については「世界が過激派政府の人質になっている」と述べ、イスラエル政府が多大な政治的問題を抱えてガザで罪を犯していると主張。「仲介者やさまざまな関係者を通じた努力を妨害」しようとしているとしてイスラエルを非難した。
これに対してネタニヤフ首相は、ハマス側がカイロの交渉で受け入れがたい要求をしていると非難し、そうした要求を「イスラエル国家が受け入れることはできない」と強調した。
交渉に詳しいエジプトの関係者は5日、提案に対するハマスの回答をエジプトが受け取り、イスラエル側に伝えたとCNNに語った。