アフガン北部で洪水続発、死者200人超
(CNN) アフガニスタン北部一帯で最近、大雨による洪水が続発し、災害対策当局によると少なくとも200人が死亡した。国際移住機関(IOM)の報道担当者が11日、CNNへの声明で明らかにした。
IOMによると、バダクシャン、ゴール、バグラン、ヘラートの各州が激しい洪水に見舞われ、2000棟近い民家が被害を受けた。同機関は現地で緊急支援を提供している。死者はさらに増える見通しだという。
国際救済委員会(IRC)は11日、洪水が起きた7州に緊急対応チームを派遣すると表明。死者は計250人を超え、住民数千人が孤立しているとの見方を示した。
IRCのアフガン担当責任者は、同国が最近の地震や洪水被害から復興途上にあったことを指摘し、今回の洪水で人道上の緊急事態に陥っていると訴えた。
英ロイター通信による11日のビデオには、バグラン州で死者を埋葬する人々の姿が映っていた。洪水で息子2人と娘2人、その母親を亡くしたと話す男性もいた。
家の中の泥をかき出す人たち/Atif Aryan/AFP/Getty Images
仏AFP通信の映像は、同州の別の村で11日、家屋に大きな被害を受けた住民らが泥の片付けを始めた様子を伝えている。
アフガンを統治するイスラム主義勢力タリバン暫定政権の報道官は11日、X(旧ツイッター)への投稿で、数百人の犠牲者が出る大惨事となったことを認め、緊急対応当局や地方当局者らに全力で捜索救助活動にあたるよう指示したことを明らかにした。
アフガンでは昨年、7月の大規模洪水に続いて10月には死者数千人に及ぶ地震が発生。今年4月にもアフガンとパキスタンが豪雨に襲われ、100人以上の死者が出ていた。