武器供給の遅れに不満表明、イスラエル首相が自身の判断を弁明
(CNN) イスラエルのネタニヤフ首相は23日、閣議の冒頭で、米国からの兵器供給の遅れについて公表した自身の判断を弁明した。数カ月にわたり非公開で協議を行ったが状況が変化しなかったためだという。
ネタニヤフ氏は18日、X(旧ツイッター)にバイデン米政権が「兵器(供与)を差し控えている」と訴える動画を投稿。ブリンケン米国務長官が同氏に対し、米政権が障壁を解消するために昼夜を問わず取り組んでいると保証したと主張した。
米国のエネルギー担当特使、アモス・ホッホシュタイン氏はネタニヤフ氏に対し、同氏の発言は「非生産的」で「何よりも完全に事実無根」だと反論した。
ネタニヤフ氏がイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘の過程でバイデン政権を公然と非難したことはこれまでにもあったが、今回の論争は、パレスチナ自治区ガザ地区での戦闘に加え、イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの対立が激化する危険性が依然として高い中で起きている。
米国はイスラエルにとって最も重要な同盟国であり最大の武器供給国であることに変わりはないものの、ガザでの民間人の犠牲者が増加していることに対する懸念を強めている。
ネタニヤフ氏は23日、約4カ月前からイスラエルに到着する武器が劇的に減少したため、数週間にわたり、米国に対し輸送を早めるよう何度も繰り返し要請したものの、基本的な状況に変化はなかったと説明した。
ネタニヤフ氏は「近い将来にこの問題が解決されることを期待しているし、信じている」と続けた。