ロシア軍、兵站の要衝ポクロウスクに接近 ウクライナ東部

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ウクライナ東部ポクロウスク周辺の待避場所に駆け込む同国軍の兵士/Pablo Miranzo/Anadolu/Getty Images

ウクライナ東部ポクロウスク周辺の待避場所に駆け込む同国軍の兵士/Pablo Miranzo/Anadolu/Getty Images

(CNN) ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州の戦略的要衝ポクロウスクに少しずつ接近していることが分かった。ロシア軍はスローペースながらじりじりと攻勢を続けており、ウクライナの重要な兵站(たん)線を脅かしている。

ロシアはここ数カ月、東部前線各地でウクライナの防御を圧迫しており、ウクライナの新兵や新規供与された欧米製兵器が戦場に到着する前に、可能な限り領土を奪取しようと試みている。

ロシア軍の進撃は緩やかで、前線はここ2~3カ月でほとんど動いていない。ただ、最近ポクロウスクへ前進したことで、ウクライナや支援国は警戒を強めている。

ウクライナのゼレンスキー大統領は28日夜の演説で困難な状況であることを認め、ウクライナ軍はこの地域で「極めて難しい」現実に直面していると説明。「ここ数週間でロシアの攻撃が最も多かったのはポクロウスク方面だ」と指摘した。

米戦争研究所(ISW)のアナリストは30日、ロシア軍が最近この地域で「重要な戦術的前進」を遂げているとの見方を示した。同地域はウクライナ軍が2月に撤退した一時の激戦地、アウジーイウカの北西に位置する。

ISWによると、ポクロウスクからロシア軍までの距離は30日の時点で約20キロ。ロシア軍は「前進を試み、ポクロウスク方面にいるウクライナ軍の限定戦術包囲を実施しようと集中的な取り組み」を続けているという。

ポクロウスクは大都市ではない。戦前の人口は6万人ほどで、多くの住民は全面侵攻開始後に街を離れた。しかし、もう一つの要衝であるコンスタンチノフカへのアクセスが容易なことから、ウクライナ軍にとっては重要拠点となっている。両都市を結ぶ道路は前線への補給やドニプロへの負傷者の搬送に使われている。

ロシアのプーチン大統領はウクライナ東部のルハンスク、ドネツク両州の全域を奪取する目標を明確にしている。

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