ヒズボラ、イランの意向に関係なく独自にイスラエル攻撃か 情報筋
(CNN) レバノンの武装組織ヒズボラがイランの意向にかかわらず独自にイスラエル攻撃に出る可能性が高まっていることが分かった。諜報(ちょうほう)に詳しい情報筋2人がCNNに明らかにした。
情報筋の1人によると、ヒズボラはイランよりも準備の動きが速く、近くイスラエル攻撃を実施する見込みだという。一方、イランは依然として対応方法を検討中とみられる。米軍関係者の1人はCNNの取材に、イランはイスラエルへの大規模攻撃の前に想定される準備の一部を終えたものの、すべての準備は完了していないと明らかにした。
諜報に詳しい2人目の情報筋によれば、イスラエルの北側に隣接するレバノンの距離の近さを踏まえると、ヒズボラはほとんど、あるいは全く予告なしに行動できる可能性がある。この点はイランと事情が異なるという。
イランとその最も強力な代理勢力であるヒズボラが現時点でイスラエル攻撃に関して協調しているのかどうか、どのように協調しているのかは不明。一部の当局者は、今後の方針について完全には足並みがそろっていない可能性があるとの感触を得ている。
迫る攻撃はイスラエルが先週、レバノンでヒズボラのフアド・シュクル司令官を殺害したことへの対抗措置となる。司令官殺害の翌日、イスラエルはイランの首都テヘランでイスラム組織ハマスの政治局長を暗殺したとみられているが、イスラエルは暗殺への関与について確認も否定もしていない。
これ以降、世界の国々は中東地域を注視している。イスラム協力機構(OIC)は7日、イスラエル・パレスチナ紛争に対応するための外相級緊急会合を開催。サウジのジッダで開かれた会合では「イスラエルの行動を非難」する共同声明の草案が作成され、パレスチナの理念への連帯を再確認した。