ヒズボラ指導者、司令官殺害の報復を約束 イスラエルを待たせることは「罰の一部」
ベイルート(CNN) レバノンの武装組織ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師は、1週間前に司令官フアド・シュクル氏が殺害されたことをめぐり、「結果に関係なく」イスラエルに報復すると宣言した。その一方で、イスラエルを待たせることは「罰の一部」であり、「戦いの一部」だと述べた。
ヒズボラが6日にイスラエル北部の都市にあるとされる軍事目標に向けて多数のドローン(無人機)を発射したことで数カ月に及ぶ国境を越えた交戦は激化した。イスラエル国防軍(IDF)はドローン1機を迎撃したものの、数人が負傷、うち男性1人が重傷を負ったと述べた。
イスラエルはこの攻撃の前に、レバノン南部でヒズボラが使用していたとする建物を攻撃。5人が死亡していた。
イスラエル北部は、シュクル氏とイスラム組織ハマスの最高幹部イスマイル・ハニヤ政治局長の暗殺に対するヒズボラとイランの対応に備えている。ハニヤ氏は先週、イランの首都テヘランで暗殺された。
イランの最高指導者ハメネイ師とイスラム革命防衛隊はイスラエルへの「苦痛を伴う」報復を約束している。
イラクのアサド空軍基地で5日、ロケット弾の被弾により米兵数人が負傷した。米国防総省はこれをイランが支援する集団による攻撃だと述べた。
ナスララ師は「我々は全員同時に報復する可能性もあれば、(抵抗)枢軸の中でそれぞれ(の組織)に合った方法で、自分たちの選んだ標的に対して報復する方が良い可能性もある」と語った。
各国の当局者は、イランの報復を封じ込めるべくシャトル外交を強化している。ヨルダン外相は今週、緊張緩和を目的として異例のイラン訪問を行い、ブリンケン米国務長官は主要7カ国(G7)外相と電話会談を行った。
イランを含むイスラム諸国の外相は7日、サウジアラビアのジッダで開かれるイスラム協力機構の臨時会合でハニヤ氏暗殺について協議する見通し。