研修医が強姦され死亡、各地の医師が抗議のスト インド
ニューデリー(CNN) インド東部の西ベンガル州で先週、女性の研修医が強姦(ごうかん)、殺害された事件に抗議し、国内各地で多数の医師がストライキに入った。
研修医の遺体は9日、州都コルカタにある大学病院の講堂で見つかった。性暴力による被害の形跡が複数みられ、容疑者1人が逮捕された。
事件を受けて、複数の州の医師会が12日、公立病院の医師らに救急以外の業務を停止するよう呼び掛け、事件の早期審理と医療従事者の保護に向けた委員会の設置を要請した。
研修医組合連合会の代表者によると、これまでに全国で約30万人の医師が抗議に加わった。人数はさらに増える見通しだという。
コルカタや首都ニューデリーで、医師らが「医師を守れ、われわれの未来を守れ」というスローガンを掲げる姿がみられた。南部ハイデラバードでは、医師らがろうそくを手に集会を開いた。
組合連合会は13日、X(旧ツイッター)に投稿した保健相への書簡で、「事件はこれが初めてではない。是正措置を講じなければ今後も起きるだろう」と指摘。医師の労働環境を検証し、事件を公正に捜査するよう求めた。
インドでは女性への暴力が横行し、当局が長年対応に苦慮してきた。犯罪記録局のデータによると、2022年に報告された強姦事件は3万1516件。1日当たり86件発生したことになる。