ガザ人道区域への攻撃、死者40人と地元当局 捜索続く
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区の文民保護当局は9日夜、イスラエル軍の攻撃を受けた南部ハンユニス近くのマワシで、少なくとも40人が死亡、60人以上が負傷したとの見方を示した。現場では生き埋めになった住民らの捜索作業が続いている。
マワシは人道区域に指定され、数万人の住民らが避難している。
文民保護当局によると、攻撃があった時刻には就寝中の住民が多かった。救出チームには装備も照明もなく、作業は難航しているという。
イスラエル軍はイスラム組織ハマスの「テロリスト」を攻撃したと発表したが、ハマス側は区域内に戦闘員を配置してはいなかったと主張。イスラエルが「凶悪な犯罪」を正当化するための「見え透いたうそ」だとする声明を出した。死者の大半は子どもや女性だったとも指摘した。
文民保護当局の報道官は、マワシに200以上あった避難民のテントのうち約20~40張りが破壊され、「家族全員が砂の中に消えた」と語った。目撃者らの話によると、少なくとも5発のミサイルが撃ち込まれ、爆発で3カ所に大きな穴ができた。
イスラエル軍はこれまでもハマスの司令官らを狙ってマワシに攻撃を仕掛け、そのたびに民間人の死傷者を出してきた。7月にはハマスの軍事部門トップ、ムハンマド・デイフ氏を標的とした攻撃で、少なくとも90人が死亡。イスラエルは先月、デイフ氏がこの攻撃で死亡したことを確認したと発表した。