日本被団協にノーベル平和賞、「核兵器なき世界の実現」に向けた取り組みで

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昨年国連で行われた核兵器禁止に関する会合で発言する日本被団協の木戸季市事務局長/Lev Radin/Pacific Press/LightRocket/Getty Images

昨年国連で行われた核兵器禁止に関する会合で発言する日本被団協の木戸季市事務局長/Lev Radin/Pacific Press/LightRocket/Getty Images

(CNN) ノルウェーのノーベル委員会は11日、原爆被害生存者でつくる日本の草の根団体「日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)」に今年のノーベル平和賞を授与すると発表した。「核兵器のない世界の実現」に向けた取り組みを授賞理由に挙げた。

ノーベル委員会は被団協を「核兵器が二度と使用されてはならないことを証言を通じて示してきた」と称賛した。

被団協は広島と長崎に1945年に投下された原子爆弾の生存者により結成された。

ノーベル委員会はノルウェーの首都オスロで今回の決定を発表。「いつの日か、広島と長崎の原爆を生き延びた歴史の証人がいなくなる時が来る」「だが、力強い記憶の文化と継続的な取り組みにより、日本では新しい世代が被爆体験や証言を継承している」と説明した。

また、被団協が「核のダブー」の維持に貢献してきたことを称賛し、核のタブーは「人類の平和な未来の前提条件だ」と指摘した。

ノーベル委員会は今回の決定について、80年近く戦争で核兵器が使用されていない心強い事実を浮き彫りにするものだとする一方、「核兵器の使用を禁じるタブーが圧力にさらされている」ことも認めた。

ノーベル委員会のフリドネス委員長は授賞を発表した際、「被爆者の体験談や証言は、核兵器使用がいかに容認できないかを改めて想起させる重要なものだ」との認識を示した。

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