死を選ぶ権利認める法案、英下院で可決

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終末期の成人に自ら命を絶つ選択を認める法案が英下院で可決した/House of Commons/Handout/Reuters/File

終末期の成人に自ら命を絶つ選択を認める法案が英下院で可決した/House of Commons/Handout/Reuters/File

ロンドン(CNN) 英議会下院は29日、終末期の成人が自ら命を絶つのを合法化する法案について採決を行い、賛成多数で可決した。同様の権利を認める国は、これまでのところごく少数に限られる。

下院議員による採決の結果は賛成330、反対275だった。法案は議会で数時間審議された。この数年間では著名人らが法制化を求める運動を繰り広げてもいた。

これまで一定の形で自ら死を選ぶ行為を合法化したのはカナダ、ニュージーランド、スペイン、オーストラリアの大部分。米国でもオレゴン、ワシントン、カリフォルニアなど数州がこれを認めている。英国が加われば、国内の人口で最大規模の国となる。

法案はまだ貴族院や下院の委員会での審議を通過する必要があるが、今回の下院での採決は、最も重要なハードルと目されていた。

法案は終末期患者で余命半年以内と診断された成人に対し、生命活動を終える薬物の摂取を許可する内容。ただし摂取の決断を患者自身が下せることが条件になる。2人の医師と裁判所による審査も必要とされる。

イングランドとウェールズでの現行の法律によれば、他者の死の幇助(ほうじょ)は犯罪であり、最長で禁錮14年の刑が科される。安楽死の処置は殺人もしくは過失致死と見なされている。

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