イスラエル司法長官、ネタニヤフ首相の妻への捜査を命令 裁判の証人脅迫した疑い
イスラエル(CNN) イスラエルのガリ・ミハラブ・ミアラ司法長官は26日、ネタニヤフ首相の妻のサラ氏を捜査するよう命じた。サラ氏を巡っては、裁判の証人を脅迫した疑いがあると報じられていた。
ミアラ氏は声明で、イスラエルのテレビ局チャンネル12が先週放送したテレビ番組に言及。その内容からサラ氏に関して、証人への脅迫と司法妨害の疑いで捜査を立ち上げるべきだとの見解を示した。
チャンネル12は同日、サラ氏が夫のネタニヤフ氏の刑事裁判で証人を脅迫したとする疑惑の調査内容を公開した。そこではサラ氏が間接的に司法長官と州検事代理を脅迫したとも告発している。
CNNは首相府にコメントを求めた。
ミアラ氏が捜査を命じる数時間前、ネタニヤフ氏は首相府が公開した演説動画でサラ氏を擁護。チャンネル12の報道を「先入観にとらわれた」、「誤ったプロパガンダ」と批判した。
その上で、「チャンネル12をはじめとする扇動的なチャンネルが左翼陣営にまつわる調査を行うのを見てみたいが、期待しない方がいい。そんなことが実際に起きるわけがない」と付け加えた。
レビン法相や極右のベングビール国家安全保障相もミアラ氏による捜査命令を批判した。
ネタニヤフ氏の汚職を巡る裁判は2020年1月に始まった。現職のイスラエル首相が詐欺や背信行為、贈収賄といった罪に問われ、被告として出廷するのは同氏が初めてとなる。
ネタニヤフ氏は再三自身への嫌疑を否定し、無罪を主張している。ロイター通信が以前報じた。