荒廃したガザ北部、パレスチナ避難民の帰還が始まる
多くの人々はこの瞬間を何週間にもわたって待ち続けていた。路上や海岸にマットを敷き、荷物や水のタンクとともに何日も座り、検問所が開くのを待った。
ベイトハヌーンから避難したという男性はCNNの取材に対し、ガザ北部から逃げる際にイスラエルに拘束され、イスラエルの刑務所で75日間を過ごしたと語った。息子のひとりは戦争で死亡し、もう一人も行方不明になっているという。
自宅への帰還が、さらに心を痛めることにつながるひともいる。
サーディヤ・アブドゥルアルさんは荷物であふれたロバが引く荷車とともにガザ北部に戻る途中、CNNの取材に対し、家に戻るが、戻れなければよかったと語った。「私の子どもたちはいなくなり、全員が打ちのめされている。私の家族は誰も残っていない。彼らはみな、ガザ市で殉教者になった。私は誰のところに帰ればいいのか。家もない、誰もいない」
ガザ市は、紛争の前に、帰還民の多くが住んでいた場所だが、ガザで最も破壊された地域のひとつだ。停戦合意が成立して以降、ガザに入る支援物資の量は増えているものの、ガザ市には完全に機能する病院や学校は存在せず、水や電力、生活必需品の入手は極めて限定的となっている。