反武装勢力、主要都市に侵入か コンゴ民主共和国
(CNN) アフリカ中部・コンゴ民主共和国で16日、反政府武装勢力が主要都市ブカブへ侵入したのが目撃された。住民がCNNに明らかにした。反政府武装勢力がコンゴで支配地域を拡大している。
反政府勢力「コンゴ川同盟(AFC)」には武装組織「3月23日運動(M23)」などが含まれる。反政府勢力は15日、声明で、南キブ州にあるカブム空港を支配下に置き、政府軍を撤退させたと発表した。
ブカブは南キブ州の州都。住民によれば、略奪や路上での戦闘が発生している。
AFCの報道官は16日、CNNに対し、同日午前からブカブを支配下に置いたと明らかにした。
政府側はこうした主張を確認していない。
ブカブの住民はCNNの取材に対し、M23の戦闘員が16日に市内にいるのを目撃したと述べた。住民によれば、戦闘員は、すぐに街の秩序を回復させると語った。政府軍の姿は目撃していないという。
政府軍の報道官は14日、ロイター通信に対して、反政府勢力が空港を掌握した後、政府軍がブカブから撤退したと明らかにしていた。
地元からの報道によれば、州知事は武装勢力が市内に侵入する前に同市を離れていた。
反政府勢力は急速に支配地域を拡大している。1月下旬には北キブ州の最大都市ゴマを掌握したと発表していた。
コンゴ政府によれば、軍と反政府勢力との間の戦闘で3000人あまりの死者が出ている。
コンゴや国際社会からは、隣国のルワンダがM23を支援していると非難の声が出ている。ルワンダ大統領は先にCNNの取材に対し、ルワンダ軍の兵士がコンゴにいるかどうかは分からないと語っていた。
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16日、南キブ州ブカブと隣国ルワンダを隔てる国境監視所に到着したM23の戦闘員ら/Hugh Kinsella Cunningham/Getty Images