中国人夫婦、ローマで射殺 中国マフィアの抗争に関係か イタリア

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伊フィレンツェ近郊のプラートでは中国の犯罪組織がアパレル産業絡みの抗争を展開中/Mapbox

伊フィレンツェ近郊のプラートでは中国の犯罪組織がアパレル産業絡みの抗争を展開中/Mapbox

ローマ(CNN) イタリアの首都ローマで中国人夫婦が何者かに銃撃されて死亡する事件があった。イタリア憲兵隊によると、夫婦は中国マフィア「三合会」に関与していたとされ、捜査当局はアパレル産業をめぐる縄張り争いに絡む暗殺だったと見ている。

憲兵隊の発表によると、事件は現地時間の14日夜、夫婦が滞在していたローマのピニェート地区で発生。中国人の男(53)と妻(38)が自転車に乗っていたところ、バイクに乗った襲撃犯に後頭部を銃撃された。

警察によると、発砲された銃弾は6発だった。イタリアは銃規制が厳格で銃の所持や携帯が難しいことから、たとえ組織犯罪が絡む場合でも、銃暴力は極めて少ない。

警察の15日の記者会見によると、トスカーナ州フィレンツェ近郊のプラートでは、中国の犯罪組織同士がファストファッションをめぐっていわゆる「ハンガー戦争」を展開しており、この争いが動機と関係していたと思われる。

殺害された男は、イタリアとフランス、ドイツ、スペインをまたぐ犯罪行為を指揮したとして、ほかの78人とともにフィレンツェで起訴されていた。

裁判書面によれば、男は欧州で活動する有力犯罪組織のナンバー2だったとされ、近く出廷する予定だった。起訴内容については否認していたという。

この裁判は、イタリアで2018年、中国の犯罪組織が絡む人身売買やアパレル製品の密輸を摘発した「チャイナトラック」捜査の成果だった。

警察は今回の夫婦殺害について、報復殺人とみて調べている。現時点で容疑者は逮捕されていない。

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