豪スーパー大手、「インド人、アジア人お断り」の求人広告で物議
(CNN) オーストラリアのスーパーマーケット大手コールズがネット上に「インド人、アジア人お断り」の求人広告を出したとして非難を浴び、釈明する騒ぎとなった。同州の反差別委員会も調査に乗り出すという。
地元メディアによれば、この広告は、タスマニア州の州都ホバート近郊の店舗で清掃員を募集するさいに使われたもので、求人サイトに26日に公開された。
コールズは声明を発表し、広告は清掃の下請け業者が出したもので、同社は知らなかったと説明。「コールズは、雇用の機会均等を約束する企業であり、今回の広告に含まれるような指示を出したことは一度もない」と釈明した。コールズによれば、この下請け業者との契約は打ち切ったという。求人サイトから広告はすでに削除されている。
同州の反差別委員会でコミッショナーを務めるロビン・バンクス氏は、今回の件が調査対象となることは明らかだと指摘。「求人サイトやコールズが今回の求人でどんな役割を果たしたのか、そして、下請け業者についてより詳しいことが分かるだろう」と語った。
バンクス氏は、今回の広告が明らかに人種差別に基づいたものであり、同州の反差別法に違反しているとの見方を示した。
オーストラリアでは、外国人のなかでは、インド人や中国人の数が最も多い。2011年の国勢調査によれば、同国の人口の1.4%がインド出身で、1.5%が中国本土出身だった。