ニカラグア新運河構想 来年末までに着工、6年で完工へ
左派政権を率いるニカラグアのオルテガ大統領は新運河を、中米で最貧国の1つである母国の経済を飛躍させる画期的な事業と位置付けている。しかし、国内には反対意見が既にあり、地域社会の連合体は声明で「国は売り物ではない」などと反発している。
ニカラグア議会は今月中旬、同企業に新運河の計画立案や建設などを任せる権限を50年間付与することで合意。関連鉄道、2カ所での港湾、国際空港や原油パイプラインの建設の権利も承認していた。
新運河は、国際海路の要衝である隣国のパナマ運河に対抗するもので、幅をより広くして大型化する船舶の通航取り込みを目指している。ただ、長さはパナマ運河の3倍になる可能性もある。
香港理工大学の准教授は新運河事業は技術的に実現可能で、非現実的ではないと主張。中国政府はエネルギー供給確保に腐心しており、新運河は主要貿易相手国を結ぶ新たな経路になると指摘した。また、中国の立場からすれば、パナマ運河の代替ルートが必要と述べた。