「折り紙」ヒントにカヤック開発、収納便利で運びやすく
(CNN) 17世紀に発達したといわれる日本の伝統の折り紙が、世界各地でパッケージデザインや数学などの世界に影響を与えている。最近では折り紙を応用した折りたたみ式カヤックも登場した。
「オル・カヤック」と名付けたこの作品は、米カリフォルニア州のデザイナー、アントン・ウィリス氏が制作した。1枚のポリエチレンシートでできた船体は、パドルも含めて全体を折りたたみ、大型スーツケースほどの大きさに収めることができる。車のトランクに入れて運んだり、自宅のクローゼットに収納することも可能だ。
ウィリス氏は、折り紙の科学について解説した雑誌記事に着想を得て、数年前に折りたたみ式カヤックの設計に着手。サンフランシスコのアパートに転居して、倉庫で組み立て作業を進めた。「折るという技術を使って新たに素晴らしいことをやっている人たちの記事を読み、紙のように折りたたむことができるカヤックを作れないかと思いついた」と同氏は話す。
材料の2層プラスチックは折り目を作って折りたたみやすくした。船体の上部にある唯一の継ぎ目は防水性のゴム製シールでふさいで浸水を防いでいる。開いた時の全長は約3.7メートル、幅は約60センチ。折りたたむと84センチ×74センチのコンパクトなサイズに納まる。