負の感情もキャリアアップの糧に 七つの大罪の思わぬ「効用」
コンサルタント業務を行っているグレート・オン・ザ・ジョブ社のマージー・テリー氏も、負の感情を正しい方向に誘導することの重要性を説く。
高慢、嫉妬、強欲、怠惰といった特徴は人間に深く刻み込まれており、否が応でも職場において表面化してしまう。テリー氏はこの不可避の現実を受け入れた上で、「例えば憤怒の形相をみせても、それを何かポジティブな方向に持っていくことができれば、かえって好印象になる」と話す。
3氏が共に強調するのは、負の感情を適度に抑制しコントロールすることの必要性だ。
衝動のおもむくがままに動いて短期的な恩恵があったとしても、長い目でみれば、人間関係の摩擦を生み、会社での信用を失うことになりかねない。
先のザク博士によれば、負の感情は変化に適応する上で有用だからこそ存在するという。
しかし、身を焦がすような衝動に自己を委ねるとどうなってしまうのか。同博士は「そこに待つのは寂しく孤独な人生だ。(結局のところ)個人の利益とより大きな組織の利益を組み合わせることが重要だ」と警告した。