「女王も経費削減を」、英議員が王室に注文
ニューヨーク(CNNMoney) 英国の国会議員団が28日、王室による予算のやり繰りを批判して、経費節減と予算管理の改善を求める報告書を発表した。
マーガレット・ホッジ英下院議員は、「王室や財務省は、女王のために王室の計画的な出費や会計管理を効率的に精査すべき立場にありながら、あまりいい仕事をしていない」と批判している。
報告書によると、王室の2012~13年予算の出費は5500万ドル(約57億円)を超え、割り当てられた予算を380万ドル(約3億9000万円)オーバーして準備金からの出費を余儀なくされた。
報告書では王室に対してコスト効率の追求と不動産などの資産管理改善を求め、「2012年3月の時点で、王室の領地のうち39%が容認できる水準以下と評価された」「現状はさらに悪化していると思われ、一部は危険あるいは劣悪な状況にある」と指摘している。
英国は国の借金を減らすために厳しい緊縮策を打ち出している。1月上旬には今後4年で約1000億ドルの歳出削減を目指す新たな削減策を発表。その半分あまりが福祉分野を直撃し、低所得者層の生活はさらに苦しくなりかねない。