ロシアのルーブル急落 中銀は6.5%利上げ
ロンドン(CNNMoney) ロシアの通貨ルーブルの下落が止まらず、15日には12%も急落した。ロシア中央銀行は16日未明、政策金利を10.5%から17%に引き上げることを決めた。
ルーブルは年初から50%近く下落している。中銀の利上げは今年6回目となった。
ロシアでは主な輸出品となっている原油の価格下落に、ウクライナ問題を巡る欧米からの経済制裁の影響が重なり、インフレが進行している。資金の流出が激しく、企業が経営破たんに追い込まれる危険性も高まっている。
中銀は利上げに加え、約900億ドル(約11兆円)を費やしてルーブル防衛とインフレ抑制に努めてきたが、ロシア経済の先行きに対する投資家の懸念は強まる一方だ。
中銀が15日に示した見通しによると、原油価格が現在の水準にとどまった場合、ロシアは深刻なリセッション(景気後退)に陥り、国内総生産(GDP)成長率は2015年にマイナス4.7%、16年にもさらにマイナス1.1%と落ち込む恐れがある。