TPPの「年内採決なし」、米共和党指導者が言明
新議会の上院で民主党の院内総務に就任予定のチャック・シューマー議員も最近、米労働総同盟産別会議(AFL・CIO)の幹部会との会合で、法案は承認されないだろうとの見通しを示したという。
TPPにはアジア太平洋地域の12カ国が参加。オバマ政権は同協定は地域内での米国の影響力強化や米経済の成長に必要不可欠として議会内での可決に尽力してきた。年内での承認を目指し、議員への働き掛けも続けていた。
TPPの問題は、南米ペルーで今月開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議でも取り上げられる見通し。ホワイトハウス当局者はオバマ大統領がAPECの場での他国首脳との協議で、トランプ氏当選がTPP実現へ向けたこれまでの対応策にどう影響するのかの説明の在り方などについてのコメントは出していない。
ただ、アーネスト大統領報道官は、大統領は米国製品に現在課せられている関税が大幅に削減されるなどのTPPの利点を依然信じていると指摘。共和党指導者に法案可決への努力を今後も促し続けると強調した。