米のNAFTA離脱、30万の雇用減や景気減速も
ニューヨーク(CNNMoney) 米国のトランプ政権が見直しを求めている北米自由貿易協定(NAFTA<ナフタ>)について、米国がNAFTAから離脱した場合には30万人の雇用が失われるほか、経済成長の減速や、株価の下落につながる可能性がある――。英コンサルティング会社オックスフォード・エコノミクスは17日までに、そんな分析結果を発表した。
1月下旬にカナダで、米国とカナダ、メキシコによる再交渉会合の6回目が開催される。
米商工会議所によれば、メキシコとカナダとの貿易活動によって米国での約1400万人の雇用が支えられている。
もし、トランプ大統領がNAFTAからの離脱を決断した場合、6カ月の通知期間が設けられており、オックスフォード・エコノミクスの試算によれば、年内は雇用の減少が生じることはない見通し。
トランプ大統領は、米国が望むような成果が得られなかった場合、NAFTAから離脱すると明言している。
オックスフォード・エコノミクスによれば、NAFTAから離脱した場合、米国の19年の経済成長率は1.5%と残った場合の2%よりも減速するという。米連邦準備制度理事会(FRB)の試算によれば、今年の経済成長率は2.5%。
分析によれば、ホワイトハウスが打ち出す保護主義的な措置への懸念から、企業投資の伸びも減速するとみられる。