初の民間ティルトローター機、米FAAの認証取得へ ヘリと飛行機の長所兼備
米国ではテキサスに拠点を置くEraグループが来年、2機の納入を受けるとみられている。この契約にはフィラデルフィアにあるレオナルド社の専門施設で集中的な訓練を行う条項も含まれる。
このほかに顧客となる可能性があるのは中日本航空だ。同社は市場調査を行うことに同意しており、航空医療搬送や災害対応、報道取材にAW609を活用する道を探っている。
AW609は旅客機としての利用も可能になるとみられる。想定顧客は空港を避けて2点間を直接飛行したい会社役員だ。
ブルームバーグ前ニューヨーク市長はヘリ操縦士の免許を持っているが、クティーロ氏によると、報道とは異なり、AW609を購入する予定はないという。
レオナルド社は約25人乗りの大型機の開発も進めている。
クティーロ氏は「現在は試作機の開発に着手したところで、初飛行は2023年になるとみている」と語る。機体の名称は「ネクストジェン」。欧州にプロジェクト拠点を置き、2030~35年に生産を開始する可能性がある。